WE-597Aを使用する場合、WE-555を使う場合が多いですが、自社のユニットは、オリジナルと自社ユニットでフルレンジ
での一対一の試聴やWE-555を使ったシステムにいれての音作りもしております。実際にWE-555を使ったシステムに使用
して頂いても、ALTEC・Jensenなどのシステムに使用して頂いても、WE独特の艶があり・とても柔らかい質感を聴いて
いただけることでしょう。
自社の製品はホーンの響きやボイスコイル・その他の部品の細部にいたるまで試作を重ね、その結果オリジナル
により近い製品が出来ました。
オリジナルのWE-579Aは、ただでさえ手に入れることが難しいWestern Electric 製品の中でも、
特に入手困難とされているユニットです。現在、中古市場にWE-597Aは殆んど出回っていないでしょう。
幸い、今回の試作にあたり状態の良いWE-597Aを入手することができました。
オリジナルの分析を行いその造りの素晴らしさに感動を覚えました。まず、WE-594Aよりもさらに細く、髪の毛と同じ位の
太さのアルミ線を使った、エッジワイズ巻きのアルミリボン・ボイスコイルが精度高く、振動板に取り付けてあり、それを、
とても幅の狭いボイスコイルギャップにどこにもぶつからずに取り付けてありました。とても70年ほど前に作れたとは思え
ませんでした。そしてオリジナルのホーンを叩いてみると、澄んでいてとても綺麗な音がなります。
分析していくにしたがって、Western Electric の凄さを改めて実感させられましたが、この一切の妥協をしない音作り
によってWE-597の音が作られたのだと思います。
トゥイーターユニットはWEのボストウィック型トゥイーター
Western Electric 597A Field Tweeterを原型とした
トゥイーターユニットを製作致しました。